生き別れになった兄妹が対立する陣営に巻き込まれて戦うことになるオープンワールドのゲーム、アサシンクリード オデッセイ(以下オデッセイ)をプレイした。アサクリシリーズはこれが初めて。セールで1800円くらいで買ってプレイ時間は約90h。
Ghost of Tsushimaと似ているようで、対照的な点も多かった。 Ghost of Tsushimaの主人公である境井仁は、対馬を守るという大義のために唯一の肉親である叔父と決別する。一方、オデッセイの主人公は傭兵であり、特定の土地や陣営に与するような主義は持ち合わせていない。そして、最後は家族を取り戻すために戦う。オデッセイはマルチエンディングでハッピーエンドの余地もあるけど、Ghost of Tsushimaは手放しで幸せな結末にはならない。
自宅でできるギリシア観光
オデッセイの舞台は古代ギリシア。ストーリーでは主にペロポネソス戦争のギリシアを歩くことになり、あの陶片追放も体験できる。
私は古代ギリシアを実際に目で見たことはないのでオデッセイの再現度がどれくらい高いかはわからないが、そのへんを歩いていても面白い。本作にはゲーム内観光に特化したモードも搭載されている。このモードでは敵に襲われることはないし、ゲーム内の登場人物が観光地を紹介してくれる。これだけでも1800円の価値はある。
ヘロドトスやソクラテスのような有名人とゲーム内で行動でき、中にはあの有名人がまるでモブのように出てくることもある。
ステルスゲームではない
このゲームをステルスゲームだと思って購入した。アサクリシリーズといえばステルスだし。ただ、実際にゲームをプレイしてみるとステルスゲームという感じはしない。ステルスもできるアクションゲームというほうが近い。
そう感じた理由は主に格上の敵をステルスキルできないこと。オデッセイはレベルによるダメージ補正が大きく、自分よりレベルが高い相手にはステルスキルができない。一部のボス以外ほぼ全て忍殺できるSEKIROとは違い、オデッセイではステルスキルの活躍は限定的となる。中盤移行、ステルスキル用のスキルや装備が揃ってきたら多少やりやすくなるが。
武器探し
オデッセイはステルスゲームではないが、逆に言えば色んな戦闘スタイルでゲームを攻略できる。弓矢を撃って敵を倒してもいいし、真正面から敵をなぎ倒してもいいし、アサシンスタイルでステルスプレイすることも不可能ではない。残念ながら登場する敵の種類が少なく、とくにモブ敵は盾を持ってるか持っていないか程度の差しか無いが、様々なスキルと武器を使えるので戦闘で飽きることはなかった。
更にオデッセイにはハクスラのような要素がある。レア度が高い武器には「ダメージ15%アップ」のような特殊効果がランダムで2~3種類付与されており、この特殊効果を厳選してより強い武器を追及していく楽しみもある。
消化不良な賞金システム
このゲームにはGTAの手配度のようなものがあり、罪を犯すと懸賞金をかけられて、賞金稼ぎに追われることになる。が、この賞金システム、あまり機能してるとは言えなかった。人を殺しまくっても小銭のような懸賞金しか掛けられず、自分で金を払えば無罪放免になるためゲーム内での存在感が低い。私が知らないだけでこれが古代ギリシアの価値観なんだろうか?なぜこの世界の賞金稼ぎは小銭のようなお金のために命を賭けてこっちを殺しにくるんだろうか?そのへんのお使いクエストこなしたほうがよほど金稼げるぞ。
一方、懸賞金を解除せず放置すると、賞金稼ぎがこっちに発信機つけてるのかってくらい正確にプレイヤーを追いかけてくる。そして、もし市街地で賞金稼ぎに殴られると一方的に殴られるか応戦して更に懸賞金を上げつつ市民と賞金稼ぎに殴られるかの2択を迫られる。そのため、プレイ中は賞金はさっさと解除することが多く、ただプレイヤーの手間が増えているだけだと感じた。賞金稼ぎを倒しまくるとゲーム内で恩恵があるので、それを狙うときにあえて懸賞金を放置するくらいか。
最後に
マイナスな点がないわけではないが、間違いなく買って良かったゲームだし、フルプライスならともかく、セール時なら手放しでオススメできるゲームだった。私がこの記事を書いている時点ではもうセールは終わっているので、ウィッシュリストに入れておいて次のセールで買おう。